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パブロフ
こんなにも 何かを待つことに 慣れてしまうとは
思わなかった こんなに変わっていく 自分に驚くほど
着信や新着メールに今日も君の名はない
唯一の残された武器は 待つことで保つプライド
きっと君はこのことを 意地悪で無邪気で無垢な顔で
待てをして僕を試しているんだ そんなの全部わかってる
だけどもう一度その甘えた声を聞かされたとしならば
何をおいても 何を捨てたとしても 飛び出していくのだろう
きっとはたから見たら こんな風になった僕達を
うまく例えるならば
君は呼び鈴で僕をあやつるパブロフ
エサを与えるふりをして
記憶違い 繰り返すフォーマット 都合よく改ざんされ
実験台 また今日もデータを残すんでしょう
はじまりもきっと終わるのも そうさ君の方からなんだから
それならば 冷たく接してよ 今度は忘れるぐらい
*だけど実際のパブロフの実験は 最後どうなっただろう
呼び鈴なしでえさを与えたのか ずっと鳴らし続けたのか
僕に答えは分からないけれど もう十分だろう
だから呼び鈴であやつったりしないで 今すぐ抱きしめさせてよ