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ノラ猫の終末
僕はいわゆるノラ猫ってやつさ 暖かい場所が大好きで
狭いところが気持ちよくて 借りたものは返さないんだ
僕はいわゆるノラ猫ってやつさ 面倒なことは大嫌いで
自分が好きなことだけ やれればそれでかまわない
こんな感じの性格だから 群れることはきらいなのさ
最初から 誰かと生きるつもりもないんだ
だから 大きい家に住んでいる 君をただ見ているだけさ
だって僕はノラ猫なんだから
君とは今だけ だから 君とは5分だけ
だから 君とは10分だけ だけど やっぱり日が暮れるまで
僕はいわゆるノラ猫だから ここいらのことはよく知っていたんだ
あの道は恐い犬がいたし それで少し案内したんだ
それがきっかけと言われたら そうなんだろうけど
ただ あの子を 一人にしておけなくて
だけど僕はノラ猫だから 家庭なんて持たないんだ
守ってやるなんて ガラじゃないから
あの子とは 今だけ だからあの子とは 今月だけ
だからあの子とは 今年だけ だけどあわよくば君が望むまで
今が全てみたく言ったけど 未来は「今」の続きだろう
だからずっと「今」を重ねよう
だから 今だけ そして君と未来まで
こうして歩んだ 今まで こんな調子で死んでしまうまで
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